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Hideo Kosaka
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小坂行政書士事務所では法人設立や運営、契約書作成、各種許可申請代行業務を扱っています。 東海総合経営は、中小企業の若手経営者・2代目支援と経営コンサルティングを主業務にしております。 小坂英雄のプロフィールはこちら。28歳銀行退職後、起業しました。各種講演活動の記録も。
名古屋合同事務所には、各専門家が集結しております。 私が新事業コーディネーターとして週二回(水・金)無料相談を受けております。 契約学習ネットワーク東海では、学校や公民館、市町村などで講演活動を行っています。
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2008/5/1 金城学院大学「起業支援の現場から」(情報ビジネス論)

昨日は午前中女子大での講義でした。

ワシントンワインの坂口さんと同行し、起業体験談をお話しいただきました。

 

講義の構成は、

 1.起業支援の現状(公的な起業支援の実態)

 2.起業支援にあたって留意していること

 3.起業準備は、どのようにするのか?

 4.ワインインポーターとしての起業までの道のり、現況

 5.大学生のみなさまに、伝えたいこと

という感じにしました。

実は準備段階では体験談の時間が30分だったのですが、当日の反応を見ると、かなり真剣に、興味深く聴いてもらっていたので、60分お話しいただきました。その代わり僕の持ち時間は、60→30分となりました。。。(全部で90分)

 

1.起業支援の現状

まず、大学と言うことでアカデミックな内容を入れました。なるべく興味をもって聴いてもらうために、経営者の平均年齢などをクイズ形式で質問してみました。統計数値は、全て2004年のものです(平成18年中小企業白書掲載のデータ)。

Q1:経営者の平均年齢(   歳)

Q2:開業率と廃業率(   %)・(   %)

Q3:中小企業数(       社)

Q4:毎年何社が(増えて・減って)いるか?

答えは、一番下に書いておきますね。みなさんも、考えてみて下さい。

 

支援の現状としては、創業プラザのパンフレットを使いながら説明。平成14年の開設から相談件数5921件、平成19年度、1日当たり平均7.5件。この数字は、相談件数としてはかなり大きい数字かと思います。6か月無料のインキュベーション利用者182名のうち、98名が起業。新事業コーディネーターは、現在4名。実際に起業した方のインタビューなどを資料としてお渡ししました。

 

2.起業支援にあたって留意していること

これは個人的に留意していることですが、 支援機関、また人によって考え方は違うと思います。私自身、丸4年県の仕事を週に2回程度行ってきた中で、考え方が随分変わってきています。

(1)七対三で聴き役となる

聴かれたら話しますが、そうでなければ、聴くことの方がはるかに多いです。相談が2回目以降になってくると、だんだん打ち解けて、問題の本質に迫ることも多くあります。第1回目の相談は、技術的なものや、手続など、知識についてお聞きになることがほとんどなのです。相談者も、こちらがどのような人間か、見極めないと、大事なことは話せないでしょうね。

(2)本人の意思を尊重

決断して、行動するのは本人です。それに対して言い訳をしないよう、本人の意思をこちらの思うように曲げると言うことはしません。「新しいアイデアで起業する!」と言っていた場合、「既にあるからダメ」、と答えるのではなく、「○○を調べてみたら?」などと答えます。自分もそうですが、思いついたアイデアは、既に誰かが実行している可能性が極めて高いです。後発で小資本でもやっていけるかどうか、しっかりとしたマーケットリサーチが大事です。

(3)行動を促すアドバイス

「知識を与える」というのは、自分が当該分野に詳しければ、ついそれに力を入れてしまうわけですが、それが原因で相談者が自分から行動しなくなってしまうようになると、むしろ逆効果かも知れません。だから(3)の「行動を促す」ようなお話をしていきたいと思っています。私がこの創業プラザで受けた創業相談は4月までで2500件前後ですが、 「行動を促した瞬間」というものが数十回あります。どの程度強く思ったかはまちまちですが、こういう受け答えができた日は、とても気持ちよく帰りの電車に乗ることができます。

(4)幅広い視野で接し、そのための経験の蓄積を行う

これは自分の本業である経営コンサルティングにもつながることです。サラリーマン(銀行)時代、あまりに自分の視野が狭かった反省から、積極的に情報収集に努めております。人からの情報、インターネット、書籍からの情報、etc...。現在1時間早起きして大学の授業をItunesで聴いていますが、情報に対するアンテナは高くしておかないと、と思います。

(5)課題の可視化

問題がわからないとき、イライラします。そのイライラする瞬間が大事であることは後述しますが、問題を可視化することで解決に近づけることを心がけています。幸福論で、著者のラッセルも述べています。嫌なことは、もやもやしたまま放置するのではなく、徹底して考えつくすことで頭をすっきりさせることもできる、と。起業マップで400個もの項目を1枚に表示するのも、可視化のためです。経営者として、やらなければならないことが山ほどある。でも、何から手を付けてよいか分からない。そんなとき、全体の中でしなければならないことが「何と、何か」ということを目で見えるようにする、それが起業マップの役目です。課題は1箇所に置いておかなければ、またもやもやしてきます。手帳やノートなどを活用して解決している方も多いですね。

(6)コミュニケーション能力の養成

商売をするということは、顧客がいて初めて成立することです。同じものを販売していても、買ってもらえる店、買ってもらえない店があります。商談をしている中でも、相手が何を考えており、どこで心を動かしたか、考えることがあります。いや、それ以前に、訪問する前に相手のことを考えて、どのように準備をしていくか、じっくりプランを練ります。今回の授業もそうでした。何回も何回も、講義プランを練り直しています。学生さんにどんなことを「プレゼント」しようか、そんなことを考えて、講義に臨みました。事前準備を今までよりも念入りに行っていたからか、講義の反応は以前よりも格段に良いものでした。一方通行の講義か、コミュニケーションをなるべく取りながら進めることを心がけるか、随分90分の時間が違うものになります(今回130名でしたし、みなの時間合計が1000分を超えるのです。大事な時間です)。

(7)知識・ノウハウ習得などの自己啓発

これはたぶんコツがあります。疑問に思ったことをその場で、もしくはなるべく早く解決しようとするかどうかのクセを付ければ、知識習得に勢いがつきます。ただし、当該分野に全く興味がなければ仕方ありません。それは諦めた方がよい場合もあるでしょう。私自身、資格取得のための勉強は、長続きしたことが滅多にありませんでしたし(行政書士試験を頑張ることができたのは、例外中の例外です)。現在は、本を多く読むようになりました。週末になると、3冊程度読みます。経営に関する相談を受けて即答もしくは複数の回答を用意できるようになってくるという感覚自体が、私にとってはたまらなく嬉しいので、習得するパワーも出ます。特に、「○○社長にこの情報は役に立つな!」と思いながら情報を掘り下げていく時間は、忙しいときでもあまり苦痛を感じません。

 

3.起業準備は、どのようにするのか?

起業マップにある、個人の能力開発と、事業計画が大きな二本柱になり、中項目が大きなテーマとなります。 

(1)個人の能力開発

 起業マインド 人的ネットワーク スキルアップ

(2)事業計画策定

 スケジュール構築 起業環境調査 資金調達計画 財務計画 マーケティング計画

現在自分が取り組んでいることは、「全体の中で、どこの部分なのか」と認識しておくことが、起業にとっては重要です。これは、マインドマップを作ってみると良いでしょう。中長期のゴールを決めて、そのために取り組むこと、それを起業マップの中と、それ以外の場所から探していけば良いでしょう。マインドマップは、私も何種類か作っています。人生、書籍出版計画、起業・経営などです。頭の中がもやもやして、少し整理したいと感じたとき、ノートに書いています。頭の中のものを取り出して「可視化」することは、自分を楽にしてくれるのです。

 

4.ワインインポーターとしての起業までの道のり、現況

さて、坂口さんの起業秘話です。

創業プラザ内のあい創会でも同じくらいの時間で、一度発表をしています。そのときよりも、遙かに良かったと思います。学生さんの反応もとても良く、少し前傾気味になっていたのを感じました。なかなか迫力があったような気がします。

事前に綿密に打ち合わせをして、講義の趣旨を伝え、そして準備をしていただきました。事前リハーサルまで家でやってみたとのことで、感謝です!

何と言っても分かりやすかったのは、時系列で出来事が整理されていたことです。

(1)事業概要

(2)高校・大学時代

(3)就職

(4)起業決意

(5)起業準備

(6)起業!

(7)その後、現在まで

(8)未来へ

 

体験談のレジュメは何もお配りしていなかったのですが、ここまで聴かせるとは見事でした。最後に拍手が自然とでましたね。自分一人ではここまで盛り上がらなかったので、来てもらって良かったなぁと思います。感謝!

 *ラーメンと○タボの相関関係、彼の年齢のネタで既に「つかみ」ができていましたね。。

 

5.大学生のみなさまに、伝えたいこと

起業に向かってパワーが出た坂口さんの体験談をお話しいただいたのですが、そこまで目標が明確になっていない場合はどうするのでしょう?大学生の時は、「何のために働くのか?」という疑問を持っている人も多くいらっしゃいます。特に目標がなく、何となく毎日を過ごしていると言う方も多いでしょう。自分もそのような状況は、大学時代に経験しています。TV局に入りたいと思い、そこからの準備はパワーが出ましたが、行けなくなることが確実になったとき(就職活動で全て落ちたとき)、ポッカリ頭の中が空っぽになった時期がありました。

そこで、2つのメッセージを最後に残していくことにしました。今回のテーマ、情報ビジネス論・起業とは直接リンクしないものですが、どこかでお役に立てばと思いましたので。

(1)目標が見つかったとき、人は変わる。では見つかるまではどうするか?それまでは、今の環境でベストを尽くすこと。但し、自分の体を酷使させるような環境、違法行為や詐欺行為を強要される環境であれば、自分の判断力決断力でそこから脱して欲しい。その判断力と決断力は、これからさらに磨いて欲しい。それはある程度学習によって磨かれることでしょう。

 *但し書きの部分は、重要な例外事項です。

(2) イライラしているときは、自分が伸びるとき。よく使う例で、イライラしているときの感覚を味わってもらいましょう。

 Q:次の計算を、紙に書かずに考えてみて下さい。

  【58×7】

 これはできましたか? 少しイラッとしませんでしたか?

 では、次はどうでしょう?

  【58×27】

 こちらはかなりイラッと来たのではないでしょうか(算盤に強い人を除き)。

 この感覚です。これは計算の例ですが、考えるストレスに強くなる訓練で、近所の小学生の子にも時々試してもらっています。テストでは紙の上で計算して欲しいのですが、自分で勉強している時間は、たまにトライしてみて欲しいのです。

 

これと似たような感覚を持ったときに、トライするかどうか、起業に関しても同じように言えるのです。起業準備は、面倒なことが多いです。

 プレゼンテーションの準備

 交流会等でのあいさつ廻り、名刺交換→最初居場所がない感じで、苦痛でした

 融資を申し込む際の事業計画作成

 取引予定先から渡された仮契約書のチェック

 飲食店候補地の実地調査

これらの他にも、山ほど面倒なことがあります。しかも、それで効果が出るかどうか、ハッキリしないものばかりです。でも、これらの準備にイライラせずに、むしろ楽しいと思えないと、起業をしても経営を続けることは難しいのではないでしょうか。ですから、起業を目指すのであれば、どんなことをしなければならないか、起業マップの中で、軽くリストアップしておくことをお勧めします。「こんなはずじゃなかった」と後で言わないように。。

 

大学生のみなさんも、就職が、意に添わないこともあるでしょう。私も第一希望の業界ではありませんでした。でも、与えられた環境でベストを尽くし、ストレスに強くなる訓練をしていけば、毎日の生活がまず楽になり、そして次に楽しいものになっていくでしょう。まずは大学生活を楽しみ、そして学べる環境を精一杯活かし、視野を広げていただきたいなぁと思います。

 

<クイズの答え>

Q1:経営者の平均年齢(58.5歳)

Q2:開業率と廃業率(3.5%)・(6.1%)

Q3:中小企業数(430万社)

Q4:毎年何社が(増えて・減って)いるか? 毎年、12万社減っている

 

(余談)OUTPUTというのが知識の定着に関してとても大事であることを、今回はQ1の58.5歳を例にとってお話をしました。講義の最初の方に58.5歳という数字を言い(ちょっとどよめきました。みなさんの想像よりも随分高い年齢だったんですね。)、最後に改めて会場に聴いてみました。ほとんどの方が、頭の中に残っていたのではないでしょうか。それをもう一回アウトプットしてもらい、知識や情報を定着させるのです。講義をするにあたり、話しっぱなしで終わりとなるより、最後にまとめをする重要さも、分かりました。自分自身、準備と当日の講義を通じて、とても学びが多かった授業となりました。

 

(おわり)

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