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こんにちは。小坂です。
昨日は、融資に関する相談を受けたときにどう対応するか、経営指導員さん向けの研修を行いました。公的機関向けなので、CLOSEDのものです。
数ある研修メニューの一つに選んでいただき、昨年作成した冊子をテキストとして、何回か講義をしてきました。今回はこれで一区切りです。
その中から一つ紹介します。昨日は既に事業を継続的に行っている場合と新しく事業をおこす際に融資を受ける場合を分けて解説したのですが、今回は起業のケースを紹介します。
【融資相談1】「手持ちの資金は100万円しかない。でも2000万円の補助金をもらって事業をしたい。どうすればよいか?」
みなさんが周囲からこういう相談を持ちかけられたら、どうしますか?
「寝言をいうな!」と怒りますか?
私も手持ち100万円で起業したクチなので大きな事は言えないのですが、自己資金が100万円というのは、いかにも準備不足です。事業に対して、どれだけ準備しているかというのも、お金を出す側からすれば重要な事実です。しかも今回は融資でもなく、補助金が欲しい。プレゼントが欲しいというわけです。誰が見ても夢を感じるような、そういう企画を持っていれば話は別ですが、上記のようなケースは、まず相手にされません。(だから私はお金のかからないコンサル・行政書士業でスタートしました)
補助金でなく、融資を受けたいというのであれば、将来的に返済する意思があると言うことで、先ほどの事例と比べれば、若干本気度がアップしていることを感じます。でも、現実的に融資がおりる可能性は極めて低いです。有力な連帯保証人(親会社が上場企業規模など)を確保するか、現金はないが、不動産を多く保有していて、担保差入れが可能であれば、手持ちが100万円でも2000万円の融資を受けることができるかもしれませんが。
そこで、このような相談があったときは、どれだけその事業をしたいか確認するために、次のような質問を投げてみます。
「2000万円の、その10分の1しか資金調達できなかったとしても、その事業を興したいですか?」
反応は2つに分かれます。
A「2000万円ないとできないんだよ。」
B「え?200万円で??う~ん、どうやってやっていこうかなぁ???」
Aの場合は、おそらく二度と相談にいらっしゃることはないでしょう。おそらく私がお役に立てる場面はないと思われます。
Bの場合は、そこから一緒に事業計画を練る作業をすることになります。10分の1でも、何とかして自分の思いを実現したいと考えているのであれば、かなり有望です。逆に言えば、「お金がないならやらない」程度の思いで事業を始めても、その程度の思いであることをお客さんに気づかれてしまいます。
Bに該当する起業家も多く見てきました。シェイプアップのお手伝いを一緒にしていくのです。まずは物欲を押さえてもらいます。事務所などの不動産を持ちたい意欲が強いのですが、自宅兼事務所を検討していただきます。業種的に飲食店などは無理となるわけですが、飲食業界に携わることであれば、小資本でも可能です。
「お金がないとできない」と考えていた起業を、「小資本でもできる!」と感じていただいたとき、こちらも創業に携わる仕事をしていて良かったなぁと思います。明らかに準備不足である場合は、「今は起業せずに、チャンスを待ってみたら?」と言うこともあります。いずれにしても、現実的に起業が可能であるかどうか、また、思いを実現する手段として、起業が最も適切であるかどうか、そんな検討をしていくことになります。
お金があれば解決するわけではないことを、自ら起業してつくづく感じます。私がもし起業時に変にお金を持っていたら、きっと無駄遣いをしていたし、当時のような精力的な動きをしなかったことでしょう。怠けていたと思います。
ですから、小資本であることを、逆に行動力のエネルギーにしていただければと思います。
起業マップの中にも、 お金をかけずにできることがたくさんあります。起業するかどうかにかかわらず、起業家精神を養うために必要なこともあります。
融資の相談があったからと言って、その企業の融資を実現することが却って経営を悪化させる結果になってしまうこともあります。必要なのは融資ではなく、「売上・利益の確保への動き」であり、「根本的な経費節減」かもしれません。
この辺りは、慎重にお話を聞く必要がありそうです。
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