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Hideo Kosaka
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2008/10/30
ブランドとは何か?

昨日、デザイナーの上田さんと、ブランドについての議論に花が咲きました。上田さんはこんな作品を世の中にお出しになっており、自分の頭ではおよそ思いもよらないデザインをアウトプットされます(右脳が違うのでしょうかね?)。小一時間、楽しい時間を過ごすことができました。

その後も余韻冷めやらず、あれこれブランドに関して情報を取ってみました。ブランドについての書籍は多数ありますが、あまり頭の中に残っていなかったので、今更ながら調べてみました。

 

●発信者と受信者

ブランドに関しては発信者と受信者がいて、どのようにブランドが形成されるかをいろいろな実例から考えてみました。今回は企業のブランドに限定して考えました。発信者としては、当然ながら企業の良いイメージを伝えたいと考えます。だから、CMでも「イメージ広告」というものが存在します。ところが、イメージとは違い、現実には全く発信している広告とは異なる営業活動をしている会社も数多くあります(CMのように綺麗なイメージとは違うわけです)。

この隔たりを埋めるために、ブランド構築を考えても、それは上手くいくとは限りません。立派なブランドイメージを作りたいと思い、それに向かって企業内部を再構築する。これは素晴らしいことでしょう。ブランドイメージ、そして努力している姿勢が世間から受け入れられるかもしれません。

 

●ブランド形成

ここで「受け入れられる」という言葉を使いましたが、私は個人的に、ブランドというものは受信者が主体的に作り上げていくものだと考えています。それを上手に発信者が伝達できていれば、ブランド形成は効果的になるのではないかと思います。受信者の立場で仕掛けた例としては、MUJI(無印良品)があります。ご参考までに、Wikipediaで次のようなくだりがあります。

"No-brand" branding
Recently a number of companies have successfully pursued "No-Brand" strategies, examples include the Japanese company Muji, which means "No label, quality goods" in English. Although there is a distinct Muji brand, Muji products are not branded. This no-brand strategy means that little is spent on advertisement or classical marketing and Muji's success is attributed to the word-of-mouth, a simple shopping experience and the anti-brand movement. Other brands which are thought to follow a no-brand strategy are American Apparel, which like Muji, does not brand its products.(Wikipedia)

買い物の体験、そして口コミでブランドをつくると言いますか、考えてみると面白い戦略です。私も時々MUJIのシンプルなラベルをお店で見ます。それ自体がブランド化している気がしなくもありませんが... いずれにしても、積極的に「我々はこういうブランドです。そう思ってください!」とブランド形成を促すのではなく、「こういうものを売っています。みなさんはどう感じますか?」というスタンスで販売していると言うことは確かでしょう。

実際にMUJIのホームページを見てみると、やはりそうなっていますね。

muji

MUJIのこのメッセージは、商標や、いわゆる「ブランドもの」に対する問題提起がなされています。

 

●ブランドの意味は?

そもそも、ブランドとは多くの定義があるのでしょうが、wikiではどうなっているのでしょうか?

A brand is a collection of images and ideas representing an economic producer; more specifically, it refers to the descriptive verbal attributes and concrete symbols such as a name, logo, slogan, and design scheme that convey the essence of a company, product or service.

Brand recognition and other reactions are created by the accumulation of experiences with the specific product or service, both directly relating to its use, and through the influence of advertising, design, and media commentary.

A brand is a symbolic embodiment of all the information connected to a company, product or service.

A brand serves to create associations and expectations among products made by a producer.

A brand often includes an explicit logo, fonts, color schemes, symbols and sound which may be developed to represent implicit values, ideas, and even personality.

The key objective is to create a relationship of trust.(wikipedia)

ブランドとは、(経済的な)生産者を表している、イメージとアイデアの集合体です。具体的には、記述されることばの特質や、会社自身・製品・サービスのエッセンスを届ける名前、ロゴ、スローガン、デザイン計画のような、個々のシンボルを指します。

ブランド認知と他者の反応は、特定の製品・サービスを利用する経験の積み重ねにより形成されます。それは、直接利用することによって、または広告・デザイン・メディアでの解説等を通して認知されます。

ブランドは、会社・製品またはサービスにつながっている、全ての情報を象徴として具体化されたものです。

ブランドは、生産者によって作られる製品の間で、関係と期待を創造することに役立ちます。

ブランドは、しばしば分かりやすいロゴ、フォント、色彩計画、シンボルや音を含みます。それらは潜在的な価値・アイデア、さらには個性まで表現するために開発されるかもしれません。

重要な鍵となる目的は、信頼関係を創造することです。

Wikiの記述によると、発信者がブランドを作り、それが認知されるかどうか。こんなイメージを持ってしまうのですが、(特に悪いイメージは)受信者によって形成されることが多いのではないでしょうか。確かに、マイナスの意味合いでブランドという言葉を使うことが少ないですね。「ブランド失墜」という言葉が好例です。「ブランド=素敵なもの」という感覚がどこかであるのでしょうね。私自身、「ブランド」という言葉のイメージとしては「ブランドもの」を想像することが多いかもしれません。

 

●ブランドプロミス(wiki)

Brand promise
Brand promise is a statement from the brand owner to customers, which identifies what consumers should expect from all interactions with the brand. Interactions may include employees, representatives, actual service or product quality or performance, communication etc. The brand promise is often strongly associated with the brand owner's name and/or logo.

The brand promise may be expressed in a "tag line", for example a dining restaurant may create the following brand promise: "Carl's Steak House -"Our food is the best, but the memories we help you create are even better."" Other brand owners may develop their brand promise into a detailed statement on the values, characteristics and behaviour of their brand. For example BP describes its brand promise as "our fundamental beliefs" which have evolved over time. BP continues "At the core of BP is an unshakable commitment to integrity, honest dealing, treating everyone with respect and dignity, striving for mutual advantage and contributing to human progress."


Brand Promiseという用語があることは初めて知りました。ブランドとして発信する以上、その発信した「約束」は守ると言うことですね。しかし、あまりに義務的すぎる気がして、少しネガティブな印象を受けます。私が勤めていた会社でも「お客様第一主義」とスローガンを掲げていた時期があります。実際提供されていたサービスを見ていると、とても「第一主義」どころではありません。残念ながら、営利企業です。自社の存続が第一であることは明確でしょう。信用リスクの高い会社に対しては、貸出金利を上げるように言われていました(お上の方針でもあります)。とても「お客様第一主義」ではありません。実行、約束できないスローガンは、掲げるべきではありません。自然体で自社のスタンスを表明して、それを受信者が感じてくれるのが最適ではないでしょうか。

 

●最後に

昨日は、ブランドについて議論の機会があったため、自社の問題にも気づくことができました。上田さん貴重な時間をありがとうございます。

ブランドというものを起業当初から重要だと考えていたものの、完全に受信者に判断を委ねてしまっているのが私のケースです。ある程度「こう感じてほしい」「こういうブランドイメージを作りたい」というものがあった方が良かったのかもしれません。これは、しっかり考えなければならないと痛感しました。

その一方で、完全にブランドイメージを「作ってもらう」のも、悪くないかなという気がしています。あえて自分がブランドイメージを明確に示すのではなく、自然のままにブランド形成が進み、それこそ自然体でクライアントと接することも一つのあり方ではないかと思います。 結果論ですが、自分はこれまで、特定のブランドを発信してこなかったので、普段接するみなさまでも、受け取っているイメージはきっと違うことでしょう。創業プラザでどうやって起業しようかという悩みを聴いているときと、商工会議所などで契約に関する研修講師をしているとき、あるいは高校や公民館で悪徳商法への予防啓発講演をしているとき。これらは全く違うイメージを形成するでしょう。程度は違うものの、どれも楽しんで取り組んでいます。それが自然な自分の姿です。日曜日は極力予定を入れず、夫婦で買い物などに行く時間を大事にしています。それを「家庭を大事にする私です」、とは発信しません。どのように写るかは、受信者によって違うことでしょう。それで良いのではないでしょうか。

 

ブランドではありませんが、「約束」は時々しております。

今年は、「講義の質を上げる」と宣言してしまいました。そうすることによって、背伸びせざるを得ない崖っぷちの状況を作りました。このようなことは過去にも行っています。「資格試験に合格する(行政書士)」、「HPを1000ページ作る(起業前)」などなど。

起業によって得られる大事なものの一つに「自由」があります。自由をある程度維持しつつ、時折自分を奮い立たせる「周囲への約束」をして、 事業を育てていけたらと思います。

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